滲出性中耳炎

滲出性中耳炎とは?

耳の奥の“中耳”に水がたまった病気です。急性中耳炎のように痛かったり熱が出たりはしませんが、聞こえにくくなったり、なかなか治らないことがあります。

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滲出性中耳炎の原因

 ①急性中耳炎:急性中耳炎が治る過程で起こることがあります。
 ②鼻の病気:アデノイド、副鼻腔炎(ちくのう)、アレルギー性鼻炎など。
 ③その他:胃酸の逆流(逆流性食道炎)など。

症状

 一番おこりやすいのは難聴です。それ以外は耳の詰まった感じ、耳鳴、自分の声が耳に響くといった症状がおこることがあります。

治療

①鼻処置:鼻吸い
②ネブライザー
③鼻からの通気:鼻から耳へ空気を通す治療です。(※自宅で自己通気する方法もあります。)
④薬の内服、点鼻
⑤鼓膜切開、チューブ留置:治りにくい場合に行うことがあります。

治療上の注意点

完全に治るまで時間がかかりますが、根気よく治療することが重要です。治療をせずに放っておくと、お子様の成長に影響を与えかねません。しっかりと治療をしましょう。
また、次のような習慣にも注意が必要です。
①鼻すすりの習慣
 ②おしゃぶりの使用
③親の喫煙習慣
④集団保育

滲出性中耳炎のQ&A

Q. こどもが「耳が聞こえない」「耳が詰まっている」と言わなくなりました。滲出性中耳炎が治っていると考えていいでしょうか。?
A. 滲出性中耳炎の患児の40−50%は症状を訴えないと言われています。しっかり治っているかどうかは必ず耳鼻咽喉科で診察を受けて確認してください。

Q. 治療せずに放っておくとどういう影響がありますか?
A. 音に対する反応が低下し、集中力が低下したり、運動や言語の発達が遅れたりします。また、鼓膜がへこんで、手術が必要な中耳炎(真珠腫性中耳炎、癒着性中耳炎)を引き起こすこともあります。

乗り物酔い

子供の乗り物酔い

 乗り物酔いは、こどもによくみられ、特に4歳から9歳くらいが最も多いとされています。成長に伴い、良くなっていくことがほとんどで、大人になるまで持ち越す人は10%程度と言われています。
乗り物酔いの症状は非常に不快なため、酔うことをいやがり乗り物に乗らなくなってしまうこともあります。乗り物に慣れることで酔わなくなりますが、体調管理など日常生活の工夫も非常に大切です。

乗り物酔いの対策

①乗る前の対策

乗り物に乗る前日は、しっかり睡眠をとりましょう。乗る直前は、食べたり飲んだりを控え、服装はゆったりしたものを選んでください。
酔い止め薬の服用も効果的です。病院で処方できる子供用の酔い止め薬はほとんどないため、市販されているものがお勧めです。

乗っているときの注意

 下を向かず前の方をみましょう。本を読んだりゲームをしたりは厳禁です。食べたり飲んだりも控えたほうがいいでしょう。
酔い止め薬は眠たくなる効果があるため、寝ることができれば一番です。

酔わない体をつくるために

動きの刺激に体を慣らすため、普段から体を使って遊びましょう。ブランコやシーソーなど動きのある遊具に慣れることが有効です。そのほか、ジャングルジム、自転車やその他のスポーツも効果的といわれています。

耳垢(みみあか)

耳垢とは

 耳垢(みみあか)は、通常、自然に外側へと移動して、知らないうちに出てくることが多いので、極端に溜まることはありません。さらに、耳垢は耳の保護のためにあるともいわれ、ほこりや汚れから鼓膜を守っていると考えられています。というわけで、基本的には頻繁に耳そうじをする必要はなく、1か月に1-2度くらいで十分です。

耳垢のタイプ

 耳垢には2種類あって、乾燥してカサカサしたもの(乾性耳垢)と、ベトベトしたやわらかいもの(湿性耳垢)に分けられます。日本人の多くは乾性耳垢であるといわれ、この場合、耳そうじの必要はほとんどありません。一方、湿性耳垢の方はやや耳垢が詰まりやすい傾向にあります。その他にも、代謝の早いお子さんや、お年寄りの方、もともと外耳道が狭い方などは、耳垢の種類にかかわらず、耳垢が詰まりやすいため、定期的な耳そうじが必要です。

耳そうじの方法

 耳そうじの基本は、やりすぎないことです。清潔な綿棒で、良く見える範囲をそっとぬぐうだけにしましょう。決して、耳の奥は触らないでください。熱心に耳そうじをするあまり、外耳道炎をおこしたり、鼓膜に傷をつけることがあります。

 また、耳垢がある程度溜まってしまっている場合や湿性耳垢の方は、綿棒を使うことによって、かえって耳垢を奥に押し込んでしまうことがあるので注意が必要です。無理をせず、耳鼻科で耳そうじの処置を受けましょう。

耳垢・耳そうじのQ&A

Q. 耳がよく痒くなるので、頻繁に耳そうじをしてしまいます。
A. 耳のかゆみの原因として、最も多いのは、耳そうじのやりすぎです。頻繁に耳の中を触ることによって、耳の中を傷つけてしまい、炎症を起こしたり(外耳道炎)、湿疹を伴う(外耳道湿疹)ことがあります。そうなると、余計に耳のかゆみが気になり、すぐに触ってしまうので、さらに悪化してしまいます。まずは、耳そうじをやめましょう。それでも改善しない場合は、耳鼻科で外耳道の状態を見てもらいましょう。

急性中耳炎

急性中耳炎とは?

鼓膜の奥を“中耳”といい、そこに膿(うみ)がたまる病気です。中耳と鼻は、“耳管”という管でつながっていて、風邪などで鼻やのどの炎症があると、耳管をとおって、中耳に細菌が入り、炎症を起こします。

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症状

・耳を痛がる、触る
・耳だれが出てきた
・色がついた鼻水が出る
・37度以上の熱がある
・不機嫌になる
・夜眠れない

治療

▶お薬の内服
 抗菌薬などの投与を行います。反復性の中耳炎では漢方薬を使うことがあります。
▶鼻の治療
鼻の処置、ネブライザー(吸入)を行います。おうちでは、鼻水の吸引をしましょう。
▶耳の治療
 ひどいときには、鼓膜切開も行います。

治療中の注意点

急に熱が出たとき、耳を痛がった時は解熱剤や痛みどめを使ってください。激しい痛みや高熱がなければ、お風呂に入っても構いません。ただし、鼓膜切開をした場合、バスタブのお湯を耳に入れないようにしてください。プールについては、ご相談ください。
 症状が悪くなった時、下痢をしたときなどは早めに受診するようにしましょう。

急性中耳炎を防ぐには?

◇ “鼻すすり”“おしゃぶりの使用”をやめましょう。(鼻から中耳へ菌が入りやすくなります。)
◇ うがい・手洗いを心がけ、規則正しい生活をおくりましょう。(抵抗力をつけましょう。)
◇ 両親の喫煙をやめましょう。(受動喫煙はこどもの中耳炎の原因の一つです。)

急性中耳炎のQ&A

Q. お風呂やプールの時、耳から入った水が原因で急性中耳炎になりますか?
A. 急性中耳炎の原因は鼻水です。鼻から耳管を通って耳に細菌やウイルスが入ることにより中耳炎になります。耳から直接入った水は鼓膜で遮られて中耳まで入ってくることはありませんので、お風呂やプールの後、こまめに耳掃除をする必要はありません。プールが原因で中耳炎になるのは、プールに含まれる消毒液が鼻の炎症を引き起こすためです。中耳炎と診断された時は、プールについて耳鼻科の先生とよく相談してください。

Q. 耳から汁がでてきました。どうしたらいいでしょうか。
A. 中耳炎がひどくなると、鼓膜が腫れ、その圧力に耐えられなかった場合、鼓膜が破けて汁がでてくることがあります。耳鼻科の診療時間外の場合、救急病院に駆け込む必要はありませんが、早めに耳鼻科で診察をうけてください。

Q. 小さい子が中耳炎を繰り返しやすいのはなぜですか。
A. 生後6ヶ月頃からお母さんからもらっていた免疫が失われます。そのため、こども自身の免疫が発達する2歳くらいまでは、感染症に対する抵抗力が低く、風邪をひきやすいことが中耳炎を繰り返しやすい原因です。また、“耳管”という中耳と鼻をつなぐ管が大人と比べて太く短いため、細菌が鼻から耳にいきやすいという点もあげられます。そのほか、小さい頃からの集団保育やご両親の喫煙も原因と言われています。

外耳炎

外耳炎とは?

 耳の入口から鼓膜までの間を“外耳”といい、そこに炎症が起こった状態のことです。
主に、耳かきや爪で外耳に傷をつけてしまうことが原因で起こります。

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症状

炎症が軽い場合は、耳がかゆい程度ですが、ひどくなると、耳が痛くなり、耳たぶを引っ張るとさらに痛くなります。感染を起こすと耳から汁が出ます。耳がつまった感じ、聞こえにくいなどの症状を認めることもあります。
耳をよく触っている場合も外耳炎の可能性がありますので、耳鼻咽喉科での診察をおすすめします。

治療

耳をきれいにして、塗り薬や点耳薬を用います。ひどい場合は、抗菌薬や痛み止めの内服を行ったり、ガーゼで圧迫したりすることもあります。

治療中の注意点

治るまでは、薬を塗るとき以外に耳を触らないようにしてください。通常は、2週間程度で治りますが、炎症がひどい場合、慢性化している場合は長引くこともあります。

外耳炎を防ぐには?

耳そうじを頻繁にしないでください。1か月に1回で十分です。健康な耳であれば、耳あかは自然排泄されるので、耳そうじは、耳の入口にある耳あかを取り除くだけで十分です。あまり熱心に耳そうじをしすぎると、耳の保護作用が失われ、かえって外耳炎を起こしやすくしてしまいます。
⇒「耳そうじについて」をご参照ください。
 
よく、「お風呂上がりに毎日耳掃除をしている」という話をおききしますが、必要ありません。耳から水が入っても鼓膜があるため、それ以上奥に水が入ることはありませんし、自然に水は蒸発します。小さいお子様(特に未就学児)の場合、耳垢を奥に押し込んでしまい、取りにくくなることも多いですので、できれば耳鼻咽喉科でとってもらうことをお勧めいたします。

外耳炎のQ&A

Q.お風呂やプールの水が耳に入ると外耳炎になりますか?
A.お風呂の水は清潔ですので外耳炎になることはあまりありませんが、プールや海の水が耳に入って外耳炎になることはあります。ただし、プールのあとに毎回耳掃除をすることも耳にとってあまりいいことではありませんので、プール後に耳の調子が良くない場合は、耳鼻咽喉科で診察してもらいましょう。